インテリアの知識 壁材編 Vol.7 壁紙

壁紙

壁とは、材料や建物の内外を問わず空間を分離している垂直の構造物の事を指します。

同じ壁といっても木が少ない地域では、石やレンガを基本素材としてきた組積造の壁が一般的で、古代から日干しレンガなどを用いていました。

伝統木造建築のような軸組構造の壁は、これとは性格が異なります。

日本のように骨組みの間を埋めるつくりの壁は、高温多湿の気候の地域に多く、室内空間も障子・襖などの建具類で分割され、壁自体が少ないこと、軽量なことが特徴となっています。

壁の仕上げについては様々ありますが、今回は壁紙について見ていきます。


 壁紙とは、布や合成樹脂でできたシートで、内壁下地材の表面に接着剤(のり)を用いて貼り付ける内装仕上材です。一般には「壁紙」と言われていますが、天井に貼ることも多く、建築業界では「クロス」とも言われています。

 壁紙(クロス)は上から貼るだけで下地を隠し、表面を化粧することができるという装飾性と、安価でスピーディーに工事ができるという経済性を兼ね備えた仕上材です。特にビニルクロスは加工しやすく、高い印刷技術、エンボス技術によって様々なデザインのビニルクロスがあり、下地の調整から仕上げまでが比較的短期間ですむことから、経済性も高く新築からリフォーム、住宅からホテルまで様々な建物の内装に使用されています。

 最近では、インテリアへの関心が高まり、壁仕上材は住空間の演出を決定付ける大きなインテリアエレメントとして考えられるようになりました。現在、日本では、壁紙のうちビニル壁紙(ビニルクロス)が9割のシェアを占めています。残りが、紙、和紙、不織布、織物などの壁紙となっています。


●ビニル壁紙

ビニル壁紙

 プリントやエンボス加工など多様な加工が可能な、ポリ塩化ビニルを主原料とする壁紙のことをビニルクロスといいます。素材の特性から、様々な色・柄・テクスチャーの商品があり、消臭や抗菌・汚れ防止など様々な機能をもったビニルクロスもあります。

 高いシェアの理由には、価格が安いことに加え、施工効率の高さが上げられます。厚みのあるものが多いため、下地の多少の凹凸はカバーできるほか、接着剤が乾きにくいので、機械で塗布してから一気に張ることができます。強度に優れ、洗剤で拭けるなどメンテナンスも容易。防火、防カビなどの機能も付加しやすくなっています。

しかし最近では、材料に含まれる化学物質が健康に与える影響や、廃棄時に焼却されると有害物質を発するなど環境汚染の問題が指摘されているため、塩化ビニルの使用量を減らしたり、不揮発性の可塑剤(かそざい)を目指すなどの取り組みが行われています。

メーカー各社では様々な解決策に取り組み、ISM(Interior Safety Material)やSV(Standard Value)といった自主規制も制定しています。

 

●紙壁紙

紙壁紙

 紙壁紙は、洋紙や再生紙に裏打ちし、印刷やエンボスを施したものです。一般的に、表面の汚れ防止のためにポリエチレンやポリプロピレン、ビニルなどの樹脂でラミネートしています。

 紙は、糊をつけたときに伸び、時間を置くと乾いたり壁紙同士がくっついてしまいます。このため施工のタイミングを測る必要があります。乾燥すると目地が開いてくる可能性も有ります。また、薄いので十分な下地調整もしなければいけません。しかし、近年は裏打ち紙やラミネートの工夫で、施工効率を改善したものも増えています。

 和紙壁紙と呼ばれるのは、楮など和紙原料にされる繊維を表層に使用したもので、和風のデザイン・風合いとなっているものが多くなっています。

 

●織物壁紙

織物壁紙 織物壁紙とはレーヨンや絹、麻、綿なども原料にした織物に紙で裏打ちしたものです。日本では1960年代頃までは、麻布や葛布、ジャガード織など織物壁紙に人気がありましたが、現在のシェアは1%を切っています。伸縮しやすいので柄合わせに手間が掛かることや、汚れが落としづらいことなどがその理由となっています。ただ、独特のテクスチャーや高級感は大きな魅力となっています。自然素材が注目される中、見直しの動きも進んでいます。

 

● 多様化が進む壁紙

無機質壁紙 他にも、様々な素材の特色を生かした壁紙が有ります。
高い防火性能が求められる場合に使用されるのが無機質壁紙です。水酸化アルミ紙をベースにしたものや、無機質骨材を吹き付けたもの、ガラス繊維を織り込んだもの、金属箔などがあります。

 壁に張った後に、水性エマルジョン塗料を塗って仕上げる塗装用壁紙も高い注目を集めています。再生紙や不織布、ガラス繊維の織物などが多く、塗り重ねもできるのが利点です。また、炭、珪藻土などを使ったエコ壁紙も、各種登場しています。

 

 

 

 

 

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(文:インテリア情報サイト編集部12  /  更新日:2015.03.18)

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