【取材・レポート】グッドデザイン賞2019 富士フイルム[結核迅速診断キット]が大賞受賞!

 

 

【編集部おすすめモノ・コト】
2019年度グッドデザイン賞 大賞発表
富士フイルム「結核迅速診断キット」受賞

 

 

公益財団法人日本デザイン振興会は、主催事業であるグッドデザイン賞の2019年度受賞の中から、大賞、金賞の発表が10月31日(木)にありました。

2019年度グッドデザイン賞は、4,772件を対象に審査を実施した結果、全1,420件の受賞が決定。1957年に旧通商産業省によって設立された「グッドデザイン商品選定制度」(通称Gマーク制度)を継承する、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。単にものの美しさを競うのではなく、産業の発展とくらしの質を高めるデザインを、身の回りのさまざまな分野から見いだし、広く伝えることを目的としています。世界でも有数の規模と実績を誇るデザイン賞として、国内外の多くの企業やデザイナーが参加するとともに、よいデザインを社会に広める運動としても多くの人びとから支持されています。


 

そんな名誉ある賞の大賞を受賞されたのは、富士フイルム株式会社デザインセンターの診断キット [結核迅速診断キット]です。グッドデザイン賞大賞は、社会の課題に対する取り組みとしての内容が昨年に引き続き受賞しました。


結核によりいまでも世界では年間160万人が死亡しています。そして結核はHIV感染者の一番の死因でもあります。本製品はHIV感染者など結核罹患の可能性が高い人々の診断を可能にする結核診断用検査キットです。写真現像の「銀増幅技術」を応用し、尿中の僅かな成分から結核菌の存在を判定することで、早期治療に繋げることが可能になりました。電源や装置を用いない簡単確実な検査を実現し、将来的には妊娠検査薬のように安価な市販の検査薬になる可能性を示唆しました。現在は発展途上国にて使用されていますが、日本では販売されていません。

免疫力の低下により結核に感染するリスクが高く、結核が重症化しやすいHIV陽性患者に向けた尿を検体に用いる迅速診断キットは、世界三大感染症一つで年間160万人が死亡している結核患患者を救います。なかでも全体の86%に達しているアフリカや東南アジアなど開発途上国に深刻な影響を与えている大きな医療コストにも一石を投じました。

また、この製品は機能や性能を追求するとともに、その優れた機能を最大限に活かすデザイン開発、とくに外観デザインの美しさだけでなく、コンセプトや簡単・快適な操作性、携帯性などの優れたデザイン性も実現しました。

 


富士フイルム株式会社デザインセンターの大野博利さんは、「この製品は写真フィルムや『写ルンです』といった、カメラなどで培ってきた技術を生かしてつくりました。思い出を残す技術というものが、誰かの命を守る技術に姿を変えて、こうして世の中の役に立っているというストーリーがみなさまに共感していただけたことを、うれしく思います」とコメント。

今年の審査キーワードは「美しさ」と「共振する力」。

審査員長の柴田文江氏からは、「富士フイルム株式会社は今回の大賞のほかに、いくつも製品で入賞されました。今、富士フイルム株式会社は社内から「共振する力」が起こっているのではないかと感じました」。続いて副審査員長の齋藤精一氏からも「自社の持つ既存の知的財産を応用し、社会の問題解決につながる新しい商品をつくっていることが大賞に選ばれた要因です」とコメントをされていました。
 

グッドデザイン2019の大賞・金賞を発表!

http://www.g-mark.org/activity/2019/results.html

www.g-mark.org

 

 

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グッドデザイン賞とは
1957年にこの製品は「日本オリジナルです」という品質保証の制度としてグッドデザイン賞の前身である「グッドデザイン商品選定制度」を設立しました。「グッドデザイン商品選定制度」として始まった『グッドデザイン賞』。

当時の日本が作る工業製品には「日本オリジナル」という品質保証が必要でした。なぜなら、理想とするその国に近づくために技術や文化の吸収に全身全霊で挑み、そのことが欧米のデザインを丸パクリしているなどと揶揄され盗作問題にまで発展していました。すこし前のアジアがそうであったように、かつての日本もそんな「熱い後発国」だったのです。

 

 



『グッドデザイン賞』はいまでは、Red Dot Design Award (Red Dot Design Award: Home)、IF DESIGN AWARDに並ぶ世界3大デザイン賞と称されます。

 

 


歴代の受賞製品の展示
 

ベスト100に選出された製品の展示会場



建築物に与えられた受賞作品の展示会場

 

地域のイベントやビジネスモデルも賞の対象に

 

グッドデザインの定義
『グッドデザイン賞』は賞金授与があるコンペティションの賞ではありませんので、品質保証の賞であるといっても過言ではないと思います。だからこそ、『グッドデザイン賞』は半世紀を超える歴史の中で、その定義と役割を広げてきました。

近年のグッドデザイン賞は、当初の家具や日用品、家電、自動車といった生活消費財だけではなく、ネットサービスやインタラクティブ機能、太陽光発電などの再生可能エネルギー、地産地消にとりくむ市町村、クラウドファンディング、ビジネスモデルなどと受賞対象の枠が広がりました。社会体制の変化、ネットワーク技術の普及、多様化する個人のライフスタイルで「デザイン」の定義が拡大するのはあたりまえのことかもしれません。

次の5つの言葉を審査理念に掲げています。

人間(HUMANITY)もの・ことづくりを導く創発力
本質(HONESTY)現代社会に対する洞察力
創造(INNOVATION)未来を切り開く構想力
魅力(ESTHETICS)豊かな生活文化を想起させる想像力
倫理(ETHICS)社会・環境をかたちづくる思考力
 

『グッドデザイン賞| GOOD DESIGN AWARD』の過去10年のデザインを見ると、未来のデザインも少なからず見えてきそうです。10年後にはアジアの「熱い後発国」からのたくさんの受賞作品が並んでいることも想像できます。『グットデザイン賞』のGマークのついた「モノ」や「コト」が世界中に増えることが、人々の豊かな生活を日本のデザイン文化がリードしてきた証になるのではないでしょうか。

 

 

インドのデザイン展からの出展

 

 

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(文:制作_インテリア情報サイト編集部-3  /  更新日:2019.11.04)

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