チーズ&豆皿で、年末年始を楽しむ和のエッセンス盛り付けデザインを紹介


 
styling+photography by Tokiko Iino

 

Cniel(フランス全国酪農経済センター)/EU(ヨーロッパ連合) 
クリスマス&お正月もチーズはお薦め
チーズ&豆皿で、年末年始を楽しむ盛り付けデザインを紹介

 

 

クリスマスとお正月。どちらも、家族や気の置けない仲間と過ごす機会として、おもてなしの食べ物はかかせません。クリスマスにはチキンやターキーにケーキ、お正月は定番のおせち料理や鍋料理などが楽しまれますが、前菜として、ちょっとしたお酒のお供に、チーズは活躍します。

 


今回は豆皿や小皿を使って、クリスマスとお正月用に手軽にチーズを盛り付けられる和のエッセンスの「盛り付けデザイン」のコツをご紹介します。

 

 

| おすすめのチーズ
実際にはお好みのチーズ、買い求めやすいチーズで良いです。今回は参考となるよう、さまざまなタイプの チーズを使ってみました。

 

左上から時計回りに

1) 2) ウォッシュタイプ
外皮がオレンジやピンクの色味があるウォッシュチーズ。クリーミーでとろりとしたものもあり、ウォッシュ特有の個性的な香りも穏やかなものからしっかりしたものまであるので、お好みのチーズをチョイスしましょう。

3) 4) 青カビタイプ
青カビの模様は、やはり盛り付けのバリエーションがつくれるのでおすすめ。外皮に木炭粉をまぶしためずらしいものから、青カビのピリッとした風味がしっかりしたものまで、こちらもいろいろ。赤ワインやコク豊かな日本酒が食卓に並ぶなら、ブルーチーズは特におすすめです。

5) 白カビタイプ
雪のような白カビタイプは、やはり冬の食卓に一つはほしいチーズでしょう。チーズを食べ慣れていない方がいる場合は、殺菌乳製のものを選ぶのがおすすめ。マイルドな風味で、楽しんでいただけるはずです。

6) フレッシュタイプ
生クリームを加えて作られるフレッシュチーズやドライフルーツがあれば、まさにパーティーにぴったり。見た目も華やかで、味わいもデザートのように楽しめます。

7) 8) セミハード・ハードタイプ
うま味もあって、クセがないものが多いのがこのタイプ。おつまみにも最適ですし、しっかりとした生地だから、好きな形にカットしやすいのも魅力です。

 

 

 

| 食器棚にあるものからスタート

・豆皿
まずは手持ちの食器を見てみましょう。豆皿や小さなお皿が、意外と多く入っていませんか?盃やお猪口もOKです。普段使っていないものも、この際活用してみましょう。いろいろと見つけたら、今度は実際にどれを使うか。コツは、まず何かひとつ共通の要素でチョイスしてみること。全部がバラバラだとまとまりません。<サイズ感、色のトーン、形、デザインテイスト・・・>といった中から、まずは何かひとつ。目の前にあるものから、共通の要素で選んでみましょう。そして、使う皿が決まったら、アクセントとして違う要素のものも少し足していくと、オリジナルな盛り付けデザインになっていきます。

 

 

・小物や布
クリスマスのモチーフといえば、ヒイラギやモミの木。お正月なら、松竹梅や鶴亀のモチーフに、南天・・・いろいろありますね。これも、まずは手持ちのものから始めましょう。足りないものは、季節商材の売場で購入してもよいですが、庭や散歩がてら見つけた植物や、商品パッケージや飾りなども、意外と重宝します。

 

 

| クリスマスに、和のエッセンスを

styling+photography by Tokiko Iino
 

藍色と白という色み、さらに、サイズ感をある程度統一させた豆皿をチョイス。その代わりに、チーズは三角や丸、拍子木型など様々な形に仕立てました。豆皿に種類別に盛っているので、「これも一口、あれも一口・・・」とつまみやすいのも、この“豆皿&チーズ”の盛り付けの魅力です。クリスマスのモチーフとしては、ヒイラギ柄の手ぬぐいに、さらに本物のヒイラギも添えて。異素材である金属のトレイをベースにしていますが、ヴィンテージ感や少し人肌感があるものを使うことで、窯元の皿とも調和しています。

 

 

 

| お正月は、ネオジャパネスクに

styling+photography by Tokiko Iino

お正月用の盛り付けには、黒い漆塗りのベースの上に、白と青の色のトーンのみ統一させ、形はさまざまな皿を使用。さらに、赤い漆塗りの盃を組み合わせて変化を出してみる。正月飾りに使われるウラジロ(シダ)や餅花(もちばな)を敷き、和の世界観をしっかりと作りながら、器の形はあえて“ちぐはぐ”なものをチョイス。遊び心ある“ネオジャパネスク”スタイルになります。

 

 

 



チーズにも、少し遊び心をプラス。オレンジ色のチーズは富士山型にカット。ドライフルーツをまぶしたフレッシュチーズは三重塔に、とろりとしたウォッシュチーズはガラスの器に入れて茶菓子風に仕上げました。

 

チーズと、身の回りにあるもので楽しむ “盛り付けデザイン”の年末年始版。一足早めの掃除をしながら、家にあるものを整理しつつ、クリスマスとお正月のおもてなしに活用してみるのもよいかもしれません。チーズとともに、美味しく、健やかに年末年始をお過ごしください。

 

 


デザイン監修: 飯野登起子(いいの・ときこ)氏
盛り付けデザイナー。自由大学(おうちパーティー学、おいしい盛り付け学、おいしい写真を撮ろう)、尾道自由大学(盛り付けデザイン学)教授。企業、店舗、窯元、展示会などでのフードの盛り付けデザインやディスプレイを手がける。
 

チーズアレンジ: 佐野嘉彦(さの・よしひこ)氏
C.P.A.認定 チーズプロフェッショナル。 Japan Cheese Award運営委員、 2017 Mondial du Fromage・国際チーズコンクール審査員。


CNIEL(フランス全国酪農経済センター)
フランス国内の約90,000人の酪農家および3,000社の乳業メーカーが加盟する非営利団体。主に、国内外の酪農業界の経済動向、健康に与える影響などの科学的な研究、チーズを中心とした乳製品の広報活動を行う。
https://www.facebook.com/europeancheese.japan/

 

 

 

 

(文:インテリア情報サイト編集部-5  /  更新日:2017.12.22)

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