20世紀を代表する椅子のデザイン一覧 Vol.5

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20世紀のデザイン史は、伝統の再生や新しい発見を繰り返し、文化と日常生活の中で多様化して来た。常に変化する消費者の好み、商業的優先順位、生産技術の発展などに対応しながら空間提案・デザインを形作られた。
現代の生活に適応する多くの「20世紀の名作椅子」の代表作を年代順に辿ってみよう。

 

北欧デンマークの家具デザインで最高峰の名匠達は、世界の木の椅子にデザイン力を加えた。王立芸術アカデミー教授のコーア・クリントの影響は大きく、リ・デザインと人間工学を追求している。北欧のクラフトマンシップが作り上げた家具・インテリア製品は、積層曲げ加工技術によって軽快で曲線的な木製家具として、機能性が高く美しい。

 


 

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ヘンリー・ムーア、ハンス・アルプらの彫刻家の影響を受けた、ペリカンが翼を広げて降り立った姿をイメージできるフォルム。後に、モダンなハンディクラフト製品をアメリカにて高く評価された。
「家具の彫刻家」といわれる北欧4大名匠のひとり。

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他作品: イージーチェアNV-45 (1945年)/ ダイニングチェア/ チーフティンチェア」(1949年)/ ソファ (1953年)

 

 

 


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座をキャンバスのベルトで張った上にクッションで覆ったものが原型。肘掛にもクッションが付き成型合板を優雅に曲げた、機能とデザインがマッチした形。エヴァチェアの発展形態。
親日家だったマットソンは、椅子の脚部を畳が傷まないように床ずりの脚にリ・デザインして、天童木工で製造販売している。

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他作品: エヴァ イージーチェア (1934)

 

 

 

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1944年、中国明時代のチェア「圏椅」をリ・デザインした椅子。過去の椅子を参考にしながら自分のデザインスタイルを確立した。特徴的な肘掛けや中国らしさを残しながら近代的にアレンジされた美しいフォルムである。
家具職人のマイスターを取得し、家具デザイナーとして北欧デザインをリードした巨匠。生涯で500脚以上の椅子をデザインしたウェグナーの作品は、特に木材を生かした美しさが特徴である。

 

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他作品: ピーコックチェア(1947年)/ ザ チェア(1949年)/ Y チェア(1950年)/ ヴァレットチェア(1953年)/ スリーレッグド・シェルチェア(1963年)/ サークルチェア(1986年) 

 

 

 

 

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「世界で最も美しい肘掛けを持つ椅子」と言われる代表作。名匠ニールス・ボッターの木工技術によって、後姿まで美しいといわれる流麗なデザインが完成した。フィン・ユールのイージーチェアシリーズは、美しい後姿と、背もたれと座が浮いているように見える特徴がある。

 

他作品: ペリカンチェア(1940年)/ アームチェアNV-44(1944年)/ エジプシャンチェア「チーフティンチェア」(1949年)

 

 

 

 

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シェーカー家具をリ・デザインした傑作。FDB(デンマーク協同組合連合会)からの一般市民のための椅子の要求に、モーエンセンが安価で質の高い、シンプルな椅子を完成した。
家具職人のマイスターを取得し、コーア・クリントの後継者といわれる家具デザイナーで、北欧4大名匠のひとり。


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他作品: ハンチィングチェア(1950年)/ スパニッシュチェア(1959年)/ ウィングバックチェア(1963年)

 

 

 

 

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イギリスのウィンザーチェアのリデザインタイプ。オーク材の曲げ木椅子で、孔雀が羽を広げたような姿からピーコックチェアと呼ばれ、ウェグナーの友人でもあったフィン・ユールが名付けたと言われている。現代風にアレンジされたモダンな背のスポークが矢のように見えることから、別名「アローチェア」。

 

他作品: ザ チェア (1949年)/ Y チェア(1950年)/ ヴァレットチェア(1953年)/ スリーレッグド・シェルチェア(1963年)/ サークルチェア(1986年)

 

 

 


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背もたれからアームにかけてヤスリで磨き上げた木の曲線が美しい椅子。笠木の美しい曲線は削り出して作られており、ジョイント部分もアクセントとなり、過去の名作をリ・デザインして生まれた、座り心地までも良い機能面も完成された「椅子の中の椅子」。座は籐張り・レザー張りがある。

 

 

 

 

 

(文:小竹 みちえ  /  更新日:2016.05.11)

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