20世紀を代表する椅子のデザイン一覧 Vol.4

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20世紀のデザイン史は、伝統の再生や新しい発見を繰り返し、文化と日常生活の中で多様化して来た。常に変化する消費者の好み、商業的優先順位、生産技術の発展などに対応しながら空間提案・デザインを形作られた。
現代の生活に適応する多くの「20世紀の名作椅子」の代表作を年代順に辿ってみよう。

 

身近な素材でものづくりをする北欧の風土は、職人の手でシンプルモダンな美しい生活用品とともに、建築から椅子までトータルデザインされて行った。モダンデザインは、木材から金属、新素材の特性を活かし、さらに人体寸法や行動を研究して人間工学を取り入れた。そうして生まれていく作品は、今日の私たちの日常に多くの影響を及ぼしている。

 

 

 

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古来からの折りたたみ椅子のリ・デザイン。折りたたんだ時座と背はたたまれるキャンパス生地(レザー)で、座って体重がかかるとフレームが安定し、座り心地が良くなる。手かけは革で、座面は脚部にリングで繋がれるデザイン。
王立芸術アカデミーの教授で、モジュール化した書棚も知られている。

 

 

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イギリス軍のコロニアルチェアのリ・デザイン。座と背はキャンパス生地で解体したパーツを包んで持ち運びができる組立式で、座ると接合部が締まって安定する。肘掛けの革がエレガントさを出している。
クリントは、古典家具を研究して様々な要素を取り入れて生まれ変えさせる。人体寸法の研究をして家具の標準サイズを確立した、王立芸術アカデミーの主任教授で、数多くのデザイナーに大きな影響を与えた、デンマーク近代家具デザインの父と称される。

 

 

 

 

他作品: フォーボーチェア(1914) / レッドチェア(1927) / プロペラチェア(1933)、

 

 

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0210 シュレーダー邸のためにデザインされたものであり、直線的で4枚板を組継ぎし、隅木(すみぎ)で補強する手法を用いた彫刻作品のような椅子。スタッキング可能で、移動のための手をかけるくぼみがある。
リートフェルトは「デ・スティル」新造形主義運動のメンバーで、直線を組み合わせた幾何学的な作品が多い。   

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他作品:「レッドアンドブルー No.635」(1917年)     

 

 

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0220 体にあたる部分がウェイピングテープで編まれた有機的カーブは、座り心地を追求した機能的な椅子。ゆったりとしたイージーチェアで、ハイバックやオットマンを組み合わができ、様々なバリエーションがある。
スウェーデン政府より「プロフェッサー」の称号授与。

 

 

 

 


他作品:  マットソンチェア

 

 

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ヨーテボリの裁判所増築時にデザインされた椅子。背にあたる部分は金属パイプにウレタンを巻き、皮革で仕上げたフォルムはトーネットの曲げ木椅子に影響をうけた。
スウェーデン建築の父と称されており、世界遺産「森の墓地」設計。

 

 

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02401939年スイスで行われた「ランデスアウスシュテルング」国内博覧会のコンペで選ばれたことから別名ランディチェア。背と座はアルミニウムを成型し、脚はアルミ押出し材に曲げ加工を行っているため重量の軽い椅子である。背と座のパンチ加工の丸穴は、装飾と軽量化と屋外使用時の水抜きになり、打ち抜き技術は強度にも役立っている。

 

 

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細い鋼管と背と座は1枚のシートで構成されたカジュアルなスタイルと使い易さにすぐれた椅子。
3人のアルゼンチン人の頭文字をとった、別名「BKFチェア」。

 

 

(文:小竹 みちえ  /  更新日:2016.04.28)

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