インテリアの知識 建築様式からみる家具の歴史Vol.5  ~近代1~

 

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インテリアの知識 家具編Vo.5 建築様式からみる家具の歴史


デザインが歩んだ歴史は、社会、文化、政治などの時代背景により、様々な建築の外観や表現上の共通点から、建築様式として時代の流れをみることができる。建築様式を通して室内、家具の歴史を紹介していく、今回は近代ヨーロッパにて、「建築様式から見る家具の歴史」を辿ってみよう。

 


<西洋インテリアの歴史5 ~近代1~>

18世紀のイギリスに始まる産業革命を機に近代産業社会が誕生すると、工芸・建築の分野でも鉄・ガラス・セメントなどの新しい建築材料が、内部空間や構造体として用いられ始めた。鉄骨造・鉄筋コンクリート造は、工場・駅・展示場など商工業施設を造り、近代建築の道を開いた。19世紀はデザイナーや建築家が新しい活動と近代芸術思潮を生んだ。

 

 

■アンピール

フランスではナポレオンが皇帝となり、ローマ帝国を夢みた。古典的荘重さを求めて威厳さを示すため、マホガニー材の椅子に紅色のビロード地張り、エジプト風の蛇、スフィンクス、N(ナポレオンのイニシャル)の花文字、月桂樹などの装飾要素を金色や黒で装飾した左右対称なシンメトリカルな構成が流やった。

 

 

 

 


 

■リージェンシー

1810~1830年イギリスで、アンピールや中国、エジプトの影響を受けた混合様式。椅子の背・脚・肘には曲線を多用しており、古典からは簡素、東洋からは濃厚な装飾を取り入れている。

 


 

 

 

 



■ビーダーマイヤー

ドイツ・オーストリアでは、1815年頃から市民階級が身近で日常的な物に目を向け、単純な実用主義が流行した。
アンピール様式やイギリスの影響を受けた家具は、市民生活の中で広まっていった。椅子の構成部材は必要最小限ではあるが、経済性は高く実用的な家具である。

 

 

 

 

 

 

■アーツアンドクラフツ運動 (美術と手工芸運動)
19世紀後期にウィリアム・モリスを中心としてイギリスにおこった工芸復興運動。機械化による質の悪い生産品に抵抗して、職人による手仕事の復活を主張した。「モリス マーシャル フォークナー商会」を設立して、モリスの思想は近代デザイン運動に大きな影響を与えた。

 

■アール・ヌーボー
ベルギーに生まれ、フランスを中心に起こった芸術運動で、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパ各地に広まった。建築や芸術、工芸などに植物の幹・花・葉などの自然の形状を取り入れ、曲線を主とした新しい表現スタイルである。アール・ヌーボーは、装身具・家具・ポスターから、室内・建築に大きな影響を与え各地に広まった。
 


art Nouveau

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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(文:小竹 みちえ  /  更新日:2015.11.18)

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