インテリアの知識 建築様式からみる家具の歴史 Vol.3 ~近世~

建築様式からみる家具の歴史 ~近世~

 

デザインが歩んだ歴史は、社会、文化、政治などの時代背景により、様々な建築の外観や表現上の共通点から、建築様式として時代の流れをみることができる。建築様式を通して室内、家具の歴史を紹介していく、今回は近世ヨーロッパにて、「建築様式から見る家具の歴史」を辿ってみよう。

 

 

<西洋インテリアの歴史3 ~近世~>


15世紀、人間性の回復と自由な人間文化の実現をめざすルネッサンス運動が、イタリアのフィレンチェに始まった。古代の造形を再現するねらいは、一般建築や室内装飾、その他美術工芸に影響を及ぼした。近世になると、彩画・寄木細工や金銀メッキ技術が多用され、家具は座り心地や安楽性など形態にも変化が現れた。


 

■ ルネッサンス

貴族たちは壮麗な石造の邸宅を構え、室内の装飾や家具は、古代のオーダーで飾り、シンメトリーと厳格なプロポーション(比例・均衡・調和)を重んじた。ローマのサン・ピエトロ大聖堂の室内装飾は、その代表的な例である。
挽物技術の向上により、家具の脚を球根状に彫刻したり、婦人用の談話椅子、折り畳み肘掛け椅子、座面下を物入れにした櫃の長椅子などが各地で作られた。

        カッサパンカ(ルネサンス)             カクトワール(ルネッサンス)        サヴォナトーラ(ルネッサンス)


 

■ バロック

16世紀末になってバロック様式は、カソリック教会の勢力回復にともないローマから起こった。バチカンのサンピエトロ寺院の装飾は、立体感のある彫刻や絵画の技法を建築に取り入れ、荘厳さや内部装飾の豪華さは人々に劇的な造形感を与える。装飾性が強くなった室内や家具は、宮廷を中心に栄え、籐の背板やゴブラン織の張り地、キャビネットは渦巻状の唐草や花綱の彫刻、メッキなどが多用された。

フランスでは、パリのルーブル宮殿や華やかな室内のベルサイユ宮殿は、華麗なる宮廷様式として「ルイ14世様式」と呼ばれ有名である。イギリスでは、螺旋やねじり棒の椅子脚が「ジャコビアン様式」の特徴で、統治者や国ごとに独自のスタイルを持つ。
 

               イタリアンバロックの椅子                   サイドテーブル(バロック)



 

■ ロココ

18世紀になるとフランスでは、婦人を中心にしたサロン生活に合わせ、繊細で優美な室内装飾様式が取り 入れられた。サロン用のタンスやコーナー戸棚など小型のものが使われた。室内のいたる所に貝殻装飾が施され、壁から天井へ曲面を使ったなめらかなスタイル、絹地やゴブラン織の布地が貼られた椅子はカブリオール(猫脚)を用い、優雅で軽快な装飾を表現した。

       デイベッド(ロココ)                       コモド(ロココ)



 

■ 新古典主義 (ネオクラシック)

18世紀後半から自由奔放な様式が飽きられ始め、再び直線を主にしたシンメトリーで古典的な様式が復活した。
家具の脚は先細りの直線的な垂直脚となり、花輪・月桂樹・楽器などのモチーフがあしらわれた。

 

コモド(新古典主義)
 


ジョージアン様式

18世紀のイギリスでは、次々と家具作家が美しく機能的な椅子を作り、中産階級の市民生活にも普及していった。
トーマス・チッペンデール、ロバート・アダム、ジョージ・ヘップルホワイト、トーマス・シェラトンらの椅子は、各デザイナーの名前の様式でも知られている。


アダム様式                       チッペンデール様式

 




近世

 

 

 

 

 

 

 

 

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(文:小竹 みちえ  /  更新日:2015.09.24)

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