エマニュエル・ムホーが手がける地下鉄パブリックアート

ABCクッキングスタジオや巣鴨信用金庫のデザイン・建築設計を手掛けている東京在住フランス人建築家・デザイナー エマニュエル・ムホーから、現在進行中のパブリックアートのプロジェクトの案内が届きました!!

「Bonjour ! 台北市で建設中の地下鉄環状線の構造物や列車に、アートを還元するという大きなプロジェクトが進行中です。ようやく概要やイメージを公開できるようになりましたのでお知らせ致します。」エマ

 

台北市 地下鉄環状線パブリックアートプロジェクト

2016年、台湾の首都台北市に地下鉄環状線(Circular Line)が開通する。台北市中心部より放射状に広がる既存路線を大きな円を描きながら統合し、交通網を飛躍的に向上させる画期的な路線である。この計画と建設を行っている台北市政府捷運工程局(DORTS)は、交通機関である環状線そのものを街のパブリックアートとして展開する世界で初めての計画を試みている。2011年に、この壮大なプロジェクトへの参画依頼をDORTSより受け、色を用いるアーティストとしてパブリックアートを手掛けることになった。
 

[Xindian Bridge - the special spot colored in rainbow]

環状線は総距離34.8kmとなる地下鉄であるが、そのうち14.5kmは地上を走っている。プロジェクトは街の人々により密接に関わるこの地上部分を対象に展開しており、スチール梁8km、遮音壁10km、高架下のスチール柱200本、プラットホーム13駅、橋1ヶ所、そして4両編成車両の外装と内装等、手掛けたアートの範囲は多岐に渡る。また2016年に開通するまでの期間に、台北市民や小学校教員を対象とした色のワークショップ等、エマニュエル本人が行うアートイベントも開催される。

 


[Concept image]

 

“shine”

これは台北市政府捷運工程局が掲げた環状線のテーマ「駆け抜ける雲のように、龍は数千マイルの旅をする」という一文と、ラインカラーである「イエロー」にインスピレーションを受け生まれた言葉である。テーマの中に登場する「龍」 、そして「イエロー」から連想した太陽の光のイメージを元に、駆け抜ける龍のウロコに光が反射し環状線全体にその輝きが広がるようにと想いを込め、輝きを意味する“shine”というアートコンセプトに決定した。
このコンセプトに基づき、5色のイエローをベースに街中にアートを展開しているのがプロジェクトの特徴となっている。そしてその中に虹色が現れる特別な場所を1つだけ演出している点も、エマニュエルが仕掛けたサプライズとして楽しみにして頂きたい。
街中に展開する壮大なパブリックアートが台北市民の暮らしに輝きを添えることを願い、プロジェクトは現在進行中である。

 

[Station platform]

 

[Exterior design of the MRT train cars]

 

[Interior design of the MRT train cars]

 

[Map of the Circular Line]
All of the images above -copyright: emmanuelle moureaux architecture + design

 

エマニュエル・ムホーエマニュエル・ムホー PROFILE

東京在住フランス人建築家・デザイナー。日本古来のデザインを現代にも活かしたいという想いから、伝統的な間仕切りにヒントを得た色とりどりのパーティションシリーズ「色切/shikiri」を編み出す。その「空間を色で仕切る」というコンセプトから、色を平面的ではなく三次元空間を形作る道具として扱い、建築、インテリアデザイン、プロダクトデザインまで幅広く手掛ける。
東北芸術工科大学准教授、東京建築士会正会員、日本建築学会正会員
 

emmanuelle moureaux architecture + design
東京都千代田区内神田1-14-14-3F
03 3293 0323
contact@emmanuelle.jp
http://www.emmanuelle.jp/

 

(文:制作 PR-M _PR制作部-1  /  更新日:2014.06.04)

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