天童木工が国産スギ積層材による防火材料が、国内初の「準不燃材料」国土交通省大臣認定を取得

 

 

 

特許技術「木材薬液処理方法 ―圧密浸漬処理―」(RPW+)を応用し最小厚さ9.8mmを実現
株式会社天童木工は国産スギ積層材による防火材料が、
国内初の「準不燃材料」国土交通省大臣認定を取得

 

 

株式会社天童木工(本社:山形県天童市)は、自社開発による国産スギ積層材を用いた防火材料が「準不燃材料」国土交通省大臣認定を取得しました。

建築内装材における、「準不燃材料」の性能が認められたことから、今後、建築内装における壁面や建具などへの応用が期待されます。また、当社の基幹技術である成形合板との組み合わせにより、高いデザイン性を持つ防火壁面などが実現できます。現在の建築基準法下の中で公共・民間建築空間のデザインの広がりにも寄与できるものと考えます。建築の木質化を推進するとともに、悲惨な事故を未然に防ぐ安全な空間づくりに貢献して参ります。
 

この度の認定品は、株式会社天童木工の独自技術である「R oll Press Wood」 (以下、 RPW)と、特許技術「圧密浸漬処理」によって製造されます。国産スギ材の単板一枚一枚に難燃薬剤を含浸してから積層するため、安定した防火性能を持たせることができます。これにより、鉱物やガラス質を用いない、天然スギ材のみによる積層板で 9.8mmという驚異的な薄さを実現しました。

多くの木質系防火材料では、薬剤の噴き出しによる「白華現象」が問題視されます。これを溶脱し難い薬剤の使用に加え、塗膜による保護を施すことで解消しています。実際に屋外暴露試験等で、その性能が証明されたものを製品化しています。

 

 


「準不燃材料」国土交通省大臣認定を実現する天童木工の技術

Roll Press Wood:
軟らかい性質から家具には不向きとされるスギやヒノキなどの針葉樹に圧密加工を加えることで、広葉樹同等の強度に高め、当社の基幹技術である成形合板と組み合わせることで、美しいデザイン性を兼ね備えた木製品づくりを実現する技術。

圧密浸漬処理:
圧密した木材に薬剤を含浸させることによって、様々な機能を持った家具や建具等の木製品を実現する技術。木材の表情を活かしながら、難燃・準不燃・不燃といった防火性能や、防腐・防蟻などの機能を付加した木製品づくりを実現する。
 

 

 

国土交通省 大臣認定とは
防火材料とは難燃、準不燃、不燃の性能区分に応じて国土交通省大臣が定めた材料、または認定された材料です。その性能は建築基準法によって定められ、建築物の規模、用途、場所によって使用規定があります。国が定める試験機関にて、厳密な試験を実施し、その後、国土交通省大臣の認定が成されます。この認定の無い材料は、法的規制のある場所への使用ができません。

試験詳細
防火材料は木材の場合「発熱性試験」にてその評価が行われます。

①総発熱量が 8MJ/平方メートル以下であること
② 最高発熱速度が 10秒以上継続して、2 00kW/平方メートルを超えないこと
③裏面に達する割れや防炎上有害な変形がないこと

以上 3点の条件下において、5分間の燃焼試験をクリアすれば「難燃材料」、10分間で「準不燃材料」、20分間で「不燃材料」となります。厚さ 10mm以下の木質系材料における「準不燃材料」の基準クリアは、当社が初めての事例となりましたた。その後、「ガス有害性試験」により、燃焼時における避難上有害なガスを発生させる恐れが無いことを確認し、初めて認定を受けることができます。

 

 


防火壁面 コンセプト「壁面パネル『Cube』『Donut』」

株式会社天童木工がこれまで培ってきた家具づくりのノウハウに加え、基幹技術である成形合板を組み合わせ、従来の平面的な壁面とは異なる、より立体的な意匠を付加した壁面パネルです。スギ材の持つ表情を活かした、高いデザイン性を持つ内装を実現します。 技術解説を兼ねたコンセプトモデルを 2点ご用意しました。

壁面パネル『Cube』


立方体パターンに合わせて木目を配したパネル。天然スギ材のひとつひとつ異なる木目がリピートデザインに表情を与えます。

 

 

立体成形 壁面パネル『Donut』


ドーナツ状の突起を成形合板によって実現したパネル。無垢材の削り出しなどに比べて材料ロスが少なく製作が可能です。

※ こちらの壁面パネルコンセプトは天童木工 本社ショールーム&ストアでも展示いたします。
 ショールーム&ストア: https://www.tendo-mokko.co.jp/info/honsya
 

(文:制作 PR-K_PR制作部-5  /  更新日:2022.02.08)

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