世界に挑戦し続ける日本企業 「ACTUS」


2019年開催の「大アクタス博」パネリング

 

 

「世界に挑戦し続ける日本企業」と題し、これを実行されている日本のインテリア業界トップの方々に、世界に挑戦することの難しさ、それでも挑戦し続ける原動力とは何なのかを、シリーズでお伝えしています。

今回は、日本のインテリア業界において、ホームファニシングのライフスタイルショップを50年運営されている「株式会社アクタス」の代表取締役社長 休山 昭さんに話をお聞きしました。

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価値観や社会のあり方に大きな変化をもたらした新型コロナ感染症。その影響で私たちは、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的流行)前には決して戻れないという現実と、心豊かに暮らすことの意義をもう一度考え始めています。

 

若者の成長とともに発展した企業

株式会社アクタスは1969年(昭和44年)に会社を創業して、2019年に50年を迎えました。「良い家具を作る秘訣は、人間を見つめること。ヨーロッパの家具を使ってみると、人間を大切にする心が形になっていることに気づきます。」人々の生活が変化する中で、常に「真に豊かな暮らしとは何か」を求め、お客さまに問い続けてきて50年発展し続けました。これから「100年企業」を目指します。

 

2019年7月にアクタス南青山店で開催された「大アクタス博」会場の様子

 

・大アクタス博 1969-2019.Beyond50 ACTUS ART MUSEUM 関西でも開催 >>>


1969年アクタスは、日本の暮らしにヨーロッパの家具を取り入れることで、住まいを豊かに発展させたい。という目的のもとアクタスの前身である「ヨーロッパ家具・青山さるん」を青山通り(国道246号沿い/国連大学前)にオープンしました。1956年度(昭和31年度)白書に登場した「もはや戦後ではない」となった日本は高度な工業化を達成し、経済発展が大きく進んだ国家でまさにモノの豊かさによって幸福感を手に入れ始めたそんな時代でした。日本中が大量消費生活を謳歌した時代でもあります。



オープン当時の「ヨーロッパ家具・青山さるん」

 

では、1969年頃はどんな時代だったのでしょう。

東大医学部の学生が登録医制度に反対し、無期限ストに突入したのを切っ掛けに一斉にストライキを起こしたのが発端で東大安田講堂事件が起きました。アポロ11号が月面着陸したのもこの年です。音楽業界はフォークソングがブーム、若者文化で一番重要な年だったと、ロックンロールカルチャーの真髄であるウッドストックによる巨大フェスの誕生を挙げる人もいます。

この時代は「生きる意味」をさがしながらエネルギッシュに活動する若者が多かったようです。

そんな中、活気あるアクタスの創立メンバーとなった7人は欧州に出かけます。そのヨーロッパで人々の真の物質的豊かさを目の当たりにします。1966年にフランス、1967年にイギリスを、1968年に西ドイツ*1を抜いてGNP*2がアメリカ合衆国に次ぐ世界2位の経済大国でしたが、日本の人々の暮らしはまだまだ貧しい。そう感じる世界がそこにはありました。

*1 ドイツは東西ドイツに分かれており90年に統一
*2 そのころの経済指数はGNPでGNPは(国民総生産)、GDPは(国内総生産)

 



 

ヨーロッパ100社新作展

「ヨーロッパ家具・青山さるん」はオープン翌年に「ヨーロッパ100社新作展」を開催しました。北欧・イタリアを中心としたヨーロッパメーカー100社からの製品の仕入れでは、ヨーロッパのメーカーから、彼らの中でほとんどの人が行ったことがない日本に、家具を送っても大丈夫なのかと心配されたそうです。
 

ヨーロッパ100社新作展 ポスター
 

「今考えると、あの当時に、ヨーロッパのハイエンドブランド100社と契約できたことがクレイジーですよね。」笑いながらそうおっしゃるのは(株)アクタスの代表取締役の休山 昭さんです。「7人の創立メンバーはいまでも天才だったと思っています。感性が豊かすぎて少し時代をいくのが早すぎたのでしょうね。」

このように、ヨーロッパ家具の輸入販売というビジネスからスタートしたアクタス。「豊かな暮らしとはただ消費を繰り返すことではなく、作り手の顔が見える製品と、できる限り長い時間を過ごすことではないか」と考えたのがアクタス創業時のメンバーたちでした。


「ヨーロッパ家具・青山さるん」の店内
 

 


https://www.actus-interior.com/

 

 

 

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(文:KEIKO YANO (矢野 恵子)  /  更新日:2021.04.19)

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