TOTOギャラリー・間 建築家・堀部安嗣氏の個展「堀部安嗣展 建築の居場所」開催

 

TOTOギャラリー・間
建築家・堀部安嗣氏の個展「堀部安嗣展 建築の居場所」開催

 

TOTOギャラリー・間では、2017年1月20日(金)~3月19日(日)建築家・堀部安嗣氏の個展「堀部安嗣展 建築の居場所」を開催します。

 

建築家として26歳で独立した堀部氏は、これまで20余年にわたり、住宅をメインにゲストハウスなど、80を越える作品を手掛けてきました。そんな堀部氏のつくり出す空間は、多角形などの幾何学をベースとしたフォルムと端正な外観、そしてそれらを構成する木や石、コンクリートなど巧みな素材使いと収まりの美しさにあると言えます。また近年では、地域住民のための集会所や寺院の施設といった公共性のある建築も手掛け、2013年に竣工した「竹林寺納骨堂」(高知県)が、「敷地環境に溶け込みつつ、鉄筋コンクリートと木材を用いた現代的な構法と精緻なディテール、職人技の手仕事によって、静謐で凛とした空間をつくり上げ、境内において納骨堂を超えた存在になっている」(AIJウェブサイト「選考過程」より抜粋)ことが高く評価され、「2016年日本建築学会賞(作品)」を受賞しました。

 

 


竹林寺納骨堂(高知県、2013年) cKen’ichi Suzuki

 


 竹林寺納骨堂(高知県、2013年) c堀部安嗣

 


阿佐ヶ谷の書庫(東京都、2013年) c堀部安嗣

 

本展では、建築の真髄を伝えるべく、代表作である「竹林寺納骨堂」や「阿佐ヶ谷の書庫」を含む14作品による短編映画を制作し、会場で上映いたします。個々の物語からは、それぞれの建築と月日を共にしてきたお施主様へのインタビューやそこを訪れる人びとの様子、周囲の環境との関わりなどから、作品のその時々の表情を読み取ることができます。


そしてそれらの物語を通して、堀部氏の建築が、建築家個人の精神の発露であると同時に、施工から完成、その後に至るまで、多くの人に支えられ共に時を重ねていく存在であることを感じていただけることと思います。また会場には、日々作品が生み出される事務所のインテリアを再現し、建築が生まれるまでの過程をスタディ模型から氏愛用の設計道具、堀部氏が影響を受けた建築などを通して紹介します。

 

 


 イヴェール ボスケ(石川県、2012年) c堀部安嗣

 


イヴェール ボスケ(石川県、2012年) c堀部安嗣


短編映画は、「阿佐ヶ谷の書庫(社会経済学者の蔵書と亡き祖父の仏壇を納めた都心の極小書庫)」、「竹林寺納骨堂(死者の魂と向き合う空間)」、「イヴェール・ボスケ(若いオーナーの情熱で始まった小さな洋菓子店+カフェ)」、等を予定。 ※上映スケジュール等詳細はWEBサイトにてご案内を予定しております。

 

 


蓼科の家(長野県、2010年) c堀部安嗣

 


 南の家(鹿児島県、1995年) c堀部安嗣

 


 ある町医者の記念館(鹿児島県、1995年)c堀部安嗣

 

「建築の居場所」と名づけられた本展のタイトルには、自然との関わりが希薄になっている現代において、私たちに本来備わっている「心地よい空間」の記憶を取り戻し、それぞれが本来の居場所を見つけて欲しいというメッセージも込められています。

 

 

| 展覧会コンセプト文

建築の居場所

建築は、人の肉体の不完全さを補うために生まれました。雨、雪、日差し、湿気、風、暑さ、寒さなどの自然の脅威から身体を守り、安心して日々を送るための仕組みが必要だったからです。

そうした人間の身体的な要求から生みだされた建築は、純粋な機能と、それにふさわしい佇まいをもっていたように思います。そんな原初的な建築は、シンプルであるからこそ、人と人が穏やかに向き合うことができる、あるいは孤独の時間を豊かに過ごすことができる場所も同時に生みだしていたのではないでしょうか。そこには偉大な自然と、小さいけれども尊い人の営みとの調和の関係を見ることができます。そしてその風景はずっと昔から変わらず、人の記憶の奥底にあるのです。

今時を経て、建築は人びとのたくさんの希望や欲望を背負い、より複雑な役割を担うようになっています。それに伴い、建築が本来もっていた基本的な役割と佇まいが少しずつ失われてきているように感じています。建築が人の身体から、そして自然から離れていっているのだと思います。

現代の生活や環境にしっかりと適合しながらも、人の等身大の身体的要求に軽やかに応えるもの。太古からの自然や人の記憶を呼び覚ますような、原初の力を感じられるもの。特殊なものではなく、誰もが納得して心落ち着ける佇まいをもつもの。建築がもう一度このすがたを表すことができたのなら、建築も人も、本来の居場所に戻ってゆけるのではないかと思います。

堀部安嗣

 

 

建築家プロフィール 堀部安嗣(ほりべ やすし)

1967 年 神奈川県横浜市生まれ。1990年 筑波大学芸術専門学群環境デザインコース卒業。1991~94年 益子アトリエにて益子義弘に師事。1994年 堀部安嗣建築設計事務所を設立。2002年 第18回吉岡賞を「牛久のギャラリー」で受賞。2007年~ 京都造形芸術大学大学院教授。2016年 日本建築学会賞(作品)を「竹林寺納骨堂」で受賞。代表作に「南の家」(1995年)、「ある町医者の記念館」(1995年)、「伊豆高原の家」(1998年)、「KEYAKI GARDEN」(2008年)、「イヴェール ボスケ」(2012年)、「阿佐ヶ谷の書庫」(2013年)、「竹林寺納骨堂」(2013年)、「鎌倉山集会所」(2015年)など。著作に『堀部安嗣の建築 - form and imagination』(2007年、TOTO出版)、『書庫を建てる』(2014年、新潮社)、『堀部安嗣作品集 1994-2014 全建築と設計図集』(2015年、平凡社)など。

 

 

 

【開催概要】
展覧会名:(日) 堀部安嗣展 建築の居場所
展覧会名:(英) Yasushi Horibe: A Human Space for Architecture
会期: 2017年1月20日(金)~3月19日(日)
開館時間 :11:00~18:00
休館日: 月曜・祝日
入場料 :無料
会場:TOTOギャラリー・間
主催:TOTOギャラリー・間
企画 :TOTOギャラリー・間運営委員会
特別顧問:安藤忠雄 委員:小嶋一浩/妹島和世/塚本由晴/エルウィン・ビライ
映像制作:株式会社テレビマンユニオン
後援 :(一社)東京建築士会/(一社)東京都建築士事務所協会/(公社)日本建築家協会関東甲信越支部/
       (一社)日本建築学会関東支部
住所〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
交通案内: 東京メトロ千代田線 乃木坂駅3番出口徒歩1分
               都営地下鉄大江戸線 六本木駅7番出口徒歩6分
               東京メトロ日比谷線 六本木駅4a番出口徒歩7分
               東京メトロ銀座線・半蔵門線・都営地下鉄大江戸線 青山一丁目駅4番出口徒歩7分
URL:www.toto.co.jp/gallerma/

 

 

 

 

 


http://www.toto.co.jp/gallerma/index.htm

 

 

 

 

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(文:インテリア情報サイト編集部-1  /  更新日:2017.01.17)

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