パナソニック汐留美術館 「マイセン動物園展」開催

 

パナソニック汐留美術館
ドイツの磁器製作所マイセン
「動物」にテーマを絞った
マイセン動物園展 開催

 

 

パナソニック 汐留ミュージアムから、2019年4月1日より名称が変更になった「パナソニック汐留美術館」では、ドイツの磁器製作所マイセンの「動物」にテーマを絞った展覧会「マイセン動物園展」を2019年7月6日(土)〜9月23日(月・祝)の期間開催します。

 

 

ヨーロッパ初の硬質磁器製造に成功し1710年に王室磁器製作所設立を布告したドイツのマイセン磁器製作所。本展ではマイセンの動物に着目しご紹介します。 19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパの美術工芸界で流行したアール・ヌーヴォー様式はマイセンにも影響を与え、カップ&ソーサーから彫像にいたるまで幅広く取り入れられました。また同時期のマイセンでは、釉薬の下に絵付けする釉下彩や釉薬の上から描いた絵の具を沈みこませる釉中彩といった技法が多用されるようになり、淡く繊細な色調の作品が作られていきました。

一方、動物をモチーフとした美術作品は時代や地域を問わず制作されてきましたがそれらは何かを象徴するために描かれたり成形されたりするものもあれば、そのもの自身の愛らしさを伝えるために制作されるものなど様々で、マイセンでも同様でした。とりわけアール・ヌーヴォー期の動物作品は、模様から表情まで、動物のしなやかさを表現することに成功し、リアルさと愛らしさを見事に両立させたのでした。 本展では、そのようなアール・ヌーヴォー期の作品を中心に構成しています。磁器や炻器に加え、カタログなどの資料類も展示し、新しいアプローチでマイセンの造形と装飾をたどります。

《ライネケのキツネ》や《猿の楽団》といった動物彫刻から壺や皿に描かれた動物まで、リアルでありながら可愛らしいマイセンの超絶的な技法による動物たちが一堂に会します。

 


出品作品の9割が初公開
約9割の作品が展覧会に初出品ですが、ほとんどが個人蔵なので次回公開は未定です。この機会をお見逃しなく!約120点からなる出品作品の8割が彫像作品で高級洋食器として知られるマイセンですがその技術力の高さは、彫像作品に良くあらわされていると言えるでしょう。マイセンの造形力の素晴らしさをぜひご堪能ください。

 

 

 


第 1 章 神話と寓話の中の動物


《猿の楽団》 ヨハン・ヨアヒム・ケンドラーとペーター・ライニッケ
1820~1920年頃 個人蔵


西洋美術には神話や寓話を主題とした作品が多くあります。それは絵画や彫刻などファインアートだけでなく陶磁器など工芸分野でも連綿と引き継がれてきました。第1章ではマイセン磁器で表現された神話と寓話をモチーフとした作品をご紹介します。人間を風刺した《猿の楽団》やアメリカ大陸発見により各地域への異国への憧憬をうながす《四大陸》などにおける動物が磁器で表現された様をご覧いただけます。

 

 

 


第 2 章 器に表された動物


《スノーボール貼花装飾蓋付昆虫鳥付透かし壺》 ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー
1820~1920年頃 個人蔵

マイセンなどヨーロッパの陶磁器工房ではいわゆる器にも動物装飾は用いられています。それらは描かれたり彫刻として付加されたり様々な形で表され愛らしさを添えています。またたくさんの小花彫刻を貼り付けて磁胎を装飾するいわゆる「スノーボール」はマイセンを代表するシリーズのひとつであり愛好家も多く存在します。スノーボールは徐々に鳥類の彫刻が付加され自然主義的要素が濃くなっていきました。第2章ではスノーボール作品を中心に、器の形態のマイセン作品に表された動物たちをご紹介します。

 

 

 

 

第 3 章 アール・ヌーヴォーの動物


《二匹のフレンチブルドッグ》 エーリッヒ・オスカー・ヘーゼル
1924~1934年頃 J's collection

19世紀末から20世紀初頭にかけ、ヨーロッパの美術工芸界ではアール・ヌーヴォー(ドイツ語圏ではユーゲント・シュティール)と呼ばれる様式が流行しました。これは曲線の多用に代表される有機的なフォルムを特徴とした様式で、マイセンでも取り入れられました。そしてこの曲線を生かすためにマイセンでは色彩部分でイングレイズという技法を導入しました。これは釉薬の中に絵具を染み込ませ閉じ込める技法で、柔らかな見た目と磁胎と釉薬に挟まれたことによる定着性が特徴と言えるでしょう。第3章ではその柔らかい色合いを生かし表現された犬や猫、ペンギンといった動物たちの表情をご覧いただけます。

 

 

 

第 4 章 マックス・エッサーの動物


《ライネケのキツネ》 マックス・エッサー
1924~1934年頃 個人蔵

 

 


《果実をくわえたオオハシ》 パウル・ヴァルター
1924~1934年頃 個人蔵

マックス・エッサーは1920~30年代のマイセンでモデラーとして活躍した彫刻家です。マイセンにおけるアール・デコ様式を確立した一人ですが、とりわけベッドガー炻器で制作した動物彫刻が彼の名を知らしめた作品群と言えるでしょう。第4章ではエッサーによるベッドガー炻器や磁器による動物に加え、エッサーに影響を受けた成型師による動物彫刻を展示します。

 

 

【開催概要】
マイセン動物園展
開催場所:パナソニック汐留美術館
         東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階 → map
開館期間:2019年7月6日(土)〜9月23日(月・祝)
開館時間:午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
         ※8月2日(金)、9月6日(金)は夜間開館 午後8時まで
           (ご入館は午後7時30分まで)

休館日:水曜日、8月13日(火)〜15日(木)
入館料:一般:1,000円、65歳以上:900円、大学生:700円、
        中・高校生:500円 小学生以下無料
         20名以上の団体は100円割引。
         障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
主催:パナソニック汐留美術館、東京新聞
後援:ドイツ連邦共和国大使館、港区教育委員会
https://panasonic.co.jp/ls/museum/

 

※2019年4月1日付けで、「パナソニック 汐留ミュージアム」の名称を「パナソニック汐留美術館」に変更になりました。


https://panasonic.co.jp/ls/museum/

 

 

(文:制作 PR-M _PR制作部-1  /  更新日:2019.04.20)

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