ミラノサローネ2010 レポート vol.02

ミラノサローネ2010 レポート vol.02は、日本でも人気のあるブランドdriade(ドリアデ)をご紹介します。

今回driade(ドリアデ)の新作の作品は、イタリアのインテリア雑誌INTERNI(インテル二)で4月号の表紙にもなったソファです。INTERNI(インテル二)とはイタリア発、スタイリッシュで現代的なインテリアデザインや家具の情報が満載のモダンデザイン雑誌で、主にイタリア発信のデザイン家具や建築デザイン最新情報がスタイリッシュな構成で紹介されています。

 

このINTERNI(インテル二)はミラノサローネには欠かせない雑誌社です。

国際見本市本会場RHO FIERA (ロー・フィエラ)に対して、FORI SARONE(フォーリ)会場はイタリア・ミラノ市内各所で同時期に開かれるエキシビションですが、そのとき、会場の目印になるようにこのINTERNI(インテル二)の旗を入口前にかかげています。

ミラノサローネが始まる前日くらいから各所にINTERNI(インテル二)の冊子がくばられます。ミラノサローネ目的の人々は、それをどこかのインテリアショップやショールームで手にいれて、そこの中にある地図をみて各イベントをまわります。このとき注意しなくてはいけないのは、ときどき地図がまちがっていることがあるので近くまでいって目的のものがなかったら、まわりを見てINTERNI(インテル二)の旗を探してください。

 

 

 

その今年の4月号のINTERNI(インテル二)の表紙をかざったのが、ファビオ ノヴェンブレのお面の椅子です。国際見本市本会場RHO FIERA (ロー・フィエラ)のデザインHallをぐるぐる回ってdriade(ドリアデ)のブースでこの椅子をみつけたときは感動しました。この椅子は一人掛けの椅子です。みんな変わり番子に座って椅子から立ち上がろうとしません。この椅子はボールチェア以来の包み込む癒し系の椅子だと思います。座面がゆったりしていて、ハイバックの目玉部分が開いているために、背側の気配をちょっと感じながら、ハイバックの能面のような顔が、座っている人を今日だけはそっとしておいてくださいと包み込むようなほほえみの顔でやさしく包んでくれます。

 

 

 

この椅子のデザイナーのファビオ ノヴェンブレは2008年のミラノサローネで発表されたリニューアルしたパントンチェア「Him & Her」の作者です。この椅子は世界で初めて性別のある椅子として、家具デザインの歴史に残ると言われています。全く新しい衝撃のエロチックな椅子でもあります。

 

建築から空間、家具、アートとマルチな活躍をみせ、自国であるイタリアをはじめ、世界中でその才能を発揮している建築デザイナー、ファビオ・ノヴェンブレは人体の部位をデザイン化させたら天下一品のデザイナーです。

 

 

 

(文:KEIKO YANO (矢野 恵子)  /  更新日:2010.05.08)

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