【レポート】環境問題をアートに変換した竹あかり作家 NITTAKE


 

竹で出来るエンターテイメントの可能性
環境問題をアートに変換した
竹あかり作家 NITTAKE


ホテル雅叙園東京の東京都指定有形文化財「百段階段」にて9月1日(木)まで、「和のあかり×百段階段 2019」が開催中。第5回目となる今回は、青森、宮城、関東地方、九州を中心に40にも及ぶ団体や個人による作品が集結しました。
 

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百段階段 十畝の間に展示された竹での幻想的な空間インスタレーションを発表した、竹あかり作家NITTAKE氏をご紹介します。

百段階段 十畝の間に展示された宮崎県の竹あかり作家NITTAKE氏による作品


コンセプトは「都会の中に生まれたオアシス~夏の涼しさ~」。背面に立つ竹はビルをイメージ、手前には軽やかなラインと涼しげな金魚のモチーフで夏の涼を表しました。

 


 

多くの来場者を魅了しているこの美しいアートが、元々は廃棄される放置竹林の間伐材を使用しているとは想像もつかないことでしょう。展示が終わったら作品は、竹炭に変えて活用をするとのこと。アートを通して、環境問題に興味を持ってほしいという想いから創られた作品です。

竹あかり作家NITTAKEこと吉田 周平氏は、環境問題である「放置竹林」をデザイン、アートで解決しながら、竹で出来るエンターティメントの可能性を広げていく活動をしています。

NITTAKEはエンターティメントのことを「人々に感動と心の豊かさを提供すること」と捉えています。


今は地元のホテルでの展示が中心ですが、その活動を全国へ、そして海外へと広げています。

ガーデンテラス宮崎に展示されている作品 「うねり」


ガーデンテラス宮崎に展示された作品「いぶき」

 

フェニックス・シーガイア・リゾートに展示されている「梅雨を楽しむ竹灯籠」


吉田 周平氏の故郷、日南市飫肥(おび)は、「九州の小京都」とも称され、多くの観光客が訪れている宮崎県の南部にある、飫肥城を中心とした伊東氏飫肥藩5万1000石の旧城下町です。 江戸時代の武家屋敷町、町人町、寺町などの町並みが多く残され、市街地の八幡通り、横馬場通り、大手門通りなど7街路を含む19.8haが文化財保護法に基づき重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。

また日南市には、飫肥杉で名高い杉林がたくさんあります。ですが、その所有者が高齢化して森林の手入れがされなくなり、そこに竹林が進出して放置され、山が荒れてきています。

竹デザインで地域活性化ができないかと考えた吉田 周平氏は、竹灯篭やプロダクトなど、竹で出来るエンターテイメントの可能性を広げていくクリエイト集団「Nittake Project」を立ち上げ、2015年10月の飫肥城下まつりへ向けて活動を開始しました。

こうしたことは、日南に限らず全国的に問題になっています。竹を資源として活用することで、放置竹林問題を解決しつつ、竹デザインで地域を活性したいと考えています。竹は古来、竹籠や水筒・笠に使われるなど、日本の生活に欠かせない存在でした。我々のDNAには、竹の持つ力(素材感や機能性、香りや癒し)が刻まれています。その力を和食料理屋の店舗演出、イベントやブライダルの空間演出、インテリアデザインへと生かしていきます。竹を現代につむぐ事、それがNITTAKEのチャレンジです。

 

アートを日常的に身近なものと考えている人はそう多くはないと思います。ですが、作品の価値あるいは作品の鑑賞の仕方に基準があるわけではないので、自分が感じるままに気軽に鑑賞すればいいのです。

自分がどういう人生を生きたいのか、どういう人間として生きていきたいのか、自分が生きている社会や地域、人とどうかかわりたいのか、ということを問いながら鑑賞するのもひとつの方法としておすすめです。それを感じさせる作品に出会えたときにアートの接した喜びを感じるはずです。

竹あかり作家NITTAKE氏の挑戦はまだ始まったばかりのようです。これから創られる作品がどのように変化するのか楽しみなアーティストです。

 

 

 


Art Director:吉田 周平(Yoshida Syuhei)
. HP:www.nittake.com
関連会社:DAYOSHI FACTORY

 

 

(文:インテリア情報サイト編集部-3  /  更新日:2019.07.25)

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