デザイナーが創る地域活性化 「COGITEコギト」

デザイナーが創る地域活性化

 

「建築の将来を背負い、宮崎を代表する建築家になるだろうと思っていた」と言うのは「有限会社LipDesign」の西木博さん。若い時から彼を知る西木さんは「当時から抜群なデザインをしていた」と話してくれた。また、母校の後輩でもあり、コギト設計事務所では長く片腕として勤務、現在は建築設計事務所「COGITE(コギト)」を卒業し、「石躍健志建築設計事務所」を主宰する石躍健志さんにも話を聞いた。


「蒲牟田さんは一言で言うと、ありきたりだが“師匠”。仕事の進め方、プランニングの手法、施主とのコミュニケーションなど、僕なんかが到底追いつけない人であり、そうあり続けて欲しい。宮崎、いわゆる“地方”を拠点として、もっと全国区になってほしい。それだけの仕事をしている人間だと言える」と。

 

また「それによって宮崎がフォーカスされ、宮崎のみならず鹿児島などの建築界がもっと盛り上がることを期待。意識が高まり、「俺もやってやる!」という人材が増え、南九州(宮崎・鹿児島)によりよい建築が増えていくと思う。僕ら地方で仕事をする人間は、こういった思いを持って活動している人が多いのでは」とも。

 

子育て世代の彼らは、仕事のやり方も、都会とは違う。例え話になるが、都心にある設計事務所は徹夜が当たり前だ。繁忙期には、土日出勤も辞さない。しかし彼らの生活はまったく異なる。朝6時に起きて、子供を幼稚園へ送り、その足で事務所へ。5分後には着席している。夕方はなるべく早く帰宅して、家族と過ごす時間を大切にしている。どんなに遅くても、仕事は夜9時までには片付けるという。

 

 

建築の有名大学を出た学生のほとんどは、出身地が地方でも都会の設計事務所に入るのを憧れる。だがもし、自分の地元にCOGITE(コギト)のような設計事務所があったなら、きっと地元へと戻る学生も増えることだろう。


「センスのいい建築物が地方に増えれば、それを自慢したくなる」

地方での職業選択については、これからの日本全体の課題でもあるが、建築系の学生に関わらず、都会にいた若者たちが地元に戻ることで、地域は経済も文化も躍動力を得て、活性化されるだろう。

仕事も大切だが、自分自身の暮らし、ひいては人生も同じように大切である、そう考える人間が増えつつあることは確かだ。それこそが、真の豊かさを実感できる暮らしではないだろうか? 

 

 

有限会社COGITE

住  所: 〒880-0805 宮崎県宮崎市橘通東4-10-9 田島ビル1F

tel+fax: 0985-22-6997

公式HP : http://www.cogite.net/

 

 

取材協力

有限会社LipDesign
TEL : 0985-24-8023  HP : httphttp://lips-f.com/
石躍健志建築設計事務所
TEL : 0985-71-2026  HP : http://www.odr-a.com/index.html

 

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(文:KEIKO YANO (矢野 恵子)  /  更新日:2011.05.17)

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