【コラム・レポート】江戸の上質が和するホテル「庭のホテル東京」

庭のホテル東京
 

 「和モダン」「和のこころ」ー。海外から“逆輸入”的に「再発見」され、都合良く使い続けるうちに、私たち日本人自らが「使い倒した」感のある、「和」というキーワード。しかしながら、これからも向き合い続けなければいけないこのキーワードについて、新たな方向性を感じさせる空間に出会いました。
 


 

「ホテル」の言葉が連想させる重厚なイメージと一線を画す、緑豊かな細いアプローチ。繊細な演出にすこし驚きながらも、どこかほっと落ち着くのは、やはり「和」の感覚。ロビーのインテリアも、むしろ「調度品」と呼びたい家具などが、品よくしつらえてあります。都心にありながら、喧噪を忘れさせる落ち着きと、上質な和のテイストが支持され、海外からの宿泊客も多い「庭のホテル 東京」。

意外なことに東京在住の宿泊客が多いというお話。東京を知る在住者が、それでもこのホテルに滞在したいというその魅力はどこにあるのでしょうか?「庭のホテル東京」代表取締役木下彩さんにお話をうかがいました。

 

『日本人にとっての和』を考えた時に、親しみや落ち着き、ほっとする空間づくりを心がけました」。感覚的な部分だけに、その心地よさを創出するのは難しいところ。
 


 

利用者は、一般的な観光旅行での宿泊を始め、商用やホテルステイなど、求めているものはそれぞれ違います。そんな中で「お客さまがなぜこのホテルを選ぶのか?ということを考えた時に、実用性だけではなく、ご滞在の時間すべてを快適にしたいと考えています」。「完全な“非日常”ではなく『これが日常だったらいいな』というプレミアム感のある日常を感じていただきたいと思っています」。またそれは、競合がひしめく東京にあって「一流にも太刀打ちできるところ」という、「庭のホテル東京」の居心地の良さと言えます。

贅沢ではなく上質」という木下さんの言葉を表すような、主張しすぎない空間の雰囲気は、「家具ひとつとっても、“このホテルにはこれを”と、一つひとつ選び、内装もあらゆるところに気を配り」創り上げたもの。こだわりの積み重ねと細やかな心遣いが、「なんとなく」落ち着く空間を生み出していると気づきました。

 

また、注目すべき点はハード面だけではありません。

「従業員全員が、ホテルのことが好きで『(お客さまが)来てくれて、本当にうれしい』と感じて仕事をする。その意味でも、いいホテルを作りたいですし、いい職場でありたいと思います」。
 


 

「グリーンホテル」時代から定評のあった従業員の真面目さと親切な心遣いは、アットホームな環境からくるものでしょうか。ホテル内で、場所をひとつ移動するたびに出会う従業員みなさんの笑顔は、こちらも思わず笑顔になってしまう自然なコミュニケーションを感じました。

細部までこだわりを積み重ね、実物として表したさりげない個性と、心地よいサービス。ブレのないこのホテルについて「どこのホテルを参考にしたかとよく聞かれますが、実はないんです」と木下さん。幼い頃は旅館に育ち、成長してビジネスとして関わるようになっても、自然と身に付いた感覚を「庭のホテル東京」に活かしています。

 

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庭のホテル東京

東京都千代田区三崎町1-1-16
TEL 03-3293-0028
FAX 03-3295-3328

○JR中央線・総武線(水道橋駅東口) 徒歩約3分
○都営三田線(水道橋駅A1出口) 徒歩約5分
○都営新宿線、東京メトロ半蔵門線(神保町駅A5出口) 徒歩約8分

詳しくは公式HPへ http://www.hotelniwa.jp/

 

 

#ホテル・宿泊施設 空間デザイン集

 

 

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(文:宮内 有美  /  更新日:2011.02.23)

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