【インタビュー】 世界に挑戦し続ける日本企業 「arflex」

カーサミア河口湖

カーサミア河口湖

富士の麓、豊かな自然に囲まれた4500坪の敷地に、アルフレックスジャパンの思想が詰まった施設があります。これは完全予約制のショールーム兼研究開発施設「カーサミア河口湖」です。モデルハウス3棟、ショールーム機能をもつサテライト棟、研究開発を行うLDI棟の施設です。80年代後半にオープンした施設はイタリアの職人による漆喰の壁、イタリア製のドアや窓、テラコッタの床タイル。20年以上経過した現在でも一層趣を感じさせ、イタリアを中心とした西欧の生活の豊かさや住まいの合理性を体感することができます。研究開発や取引先の企業研修セミナーの開催、時には一般顧客の招待も行われます。
 

カーサミア河口湖

この45年間、日本の風土・価値観・住環境に適したモダン・シンプルライフを提案し、日本のインテリアシーンを牽引してきた家具ブランド、アルフレックスジャパン。シンプルで上質、時代を問わず長く使いつづけられる家具を通じて、心豊かに暮らすためのライフスタイル提案をし続けてこられるのは、このような施設の維持に隠されているのでしょう。

アルフレックスジャパンには、家族で長年愛用していた「A・SOFA」のカバーリングを新調し、嫁ぐ娘さんに持たせるという顧客も多いそうです。西洋家具は何代も受け継がれていくのがあたりまえです。日本にもそんな時代が来ています。

1951年にイタリアで生まれたイタリアモダンファニチュアーブランド。
arredamenti(イタリア語:家具)とflexibility(英語:柔軟性)から名付けられたarflex。

そのブランドが日本にやってきてアルフレックスジャパンとなり、一時代を築きました。生活の道具としての機能と、シンプルで無駄のない美しい形を備え、変化するライフスタイルと共に、時代を超え愛され続ける家具を作り続けてきました。

より高品質な製品づくりのため開発を追及し続けるエンジニアと、高い技術力を持つ職人たちによって一点ずつ丁寧に生み出されるアルフレックスジャパンの家具。厳しい耐久試験をクリアした製品だけを世の中に送り出す、というイタリア家具作りの思想哲学を共有したことにより、本当に永く使い続けられる家具のもたらす豊かなライフスタイルが日本人にも徐々に受け入れられてきました。この思想哲学がある限り、アルフレックスジャパンはまた新たな歴史の一ページを切り開いていくことでしょう。

日本古来の伝統の良さが海外で認識され、逆輸入で日本でも再認識されるものが多々あります。クールジャパンとして形を変えてもてはやされたりもします。一方、大陸から大きな影響を受けつつ、日本独自のスタイルに磨きあげる適応力・応用力を持っているのが日本です。こうした形で成功している分野は様々ありますが、家具作りで最初に成功したのがアルフレックスジャパンなのではないでしょうか。

本格的に洋家具の製造技術が入ってきて50年足らずの日本ですが、いまではその技術の高さは世界的に認められています。そこには、アルフレックスジャパン会長保科正氏のような、暮らしが豊かでなければが真の幸福はないという信念で、世界に挑戦し続ける先人達のたゆまぬ努力があったからこそでしょう。

 

arflex
http://www.arflex.co.jp/

 


 

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(文:KEIKO YANO (矢野 恵子)  /  更新日:2014.03.23)

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